最近覚えていたはずの事柄が出てこないなぁ〜と感じ、将来認知症になるのではないか?と不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか?脳は歳とともに衰える一方とお思いのあなた、実は脳は体のどの部分とも異なり使えば使うほど育つ臓器であることをご存知でしょうか?
本記事では、脳の基本的な知識と元気脳を作り上げるために必要な要素、ピラティスによる脳の活性化を探っていきます。
Contents
脳は衰える、は固定観念!脳は一生進化します
まず、ほとんどの人が体や肌の老化と同じように脳も全体的に衰えると思っているのではないでしょうか?
確かに脳の中で衰える部分もありますが、年老いても使われていない部分、歳を重ねなければ使いこなせない部分があり、脳は使えばどんどんと成長することはあまり知られていません。近年では脳が成長する良い習慣もわかってきています。
まずは固定観念を捨てて、医学的に「脳は一生進化するものだ」という事実をしっかりと受け入れることから始めましょう。
脳を活性化させるために、まず脳内の血流を良くすることが大切
脳は体の体重の2%ほどを占めているのに対し、酸素の消費量は25%にも及びます。酸素は貯めることが出来ませんので、酸素を運ぶ血液が止まれば、脳の機能もその瞬間で止まり、意識不明の仮死状態に陥ってしまいます。元気脳を作り出すためには、まず酸素や栄養素を脳に送り込む血流を増やすことが先決です。ちなみに1分間にどれくらいの血液が脳に流れこむかというと、ちょうど一升瓶くらいと言われています。1日に換算すると約2,000リットルほどでドラム缶10本分の量にもなるのです。脳はそれほど血液を必要としているのです。
ピラティスは驚くべきことに脳へ送る血流をおよそ10倍に増やすことが可能なのです。10倍にも循環量が増えれば新鮮な酸素や栄養分がより多く脳に届けられることになり、元気脳を作り出すもっとも重要な土台を築くことが出来るのです。
正しい呼吸で新鮮な酸素を取り込み脳へ供給する
血流が増えたら、その血流に多くの新鮮な酸素を含むことが大切です。ピラティスは呼吸を非常に重視したエクササイズで、常に意識的に呼吸を止めずに動き続けることにより、新鮮な酸素を多く取り込める体を作り上げます。
体側のストレッチにより肺の周りの固着した筋肉をゆるめ、肋骨の前方・後方が大きく膨らむようにインナーマッスルを強化することで、さらに呼吸量を増加させます。
そして多くの酸素が肺の毛細血管から吸収され、栄養分の高い血液が血流に乗って脳へと送られるようになります。
四肢や指先を細かく動かすと脳が活性化し認知症予防に
認知症にはアルツハイマー性のものと脳血管の障害で起きるのもがあります。脳血管障害で起こる認知症には、手足を動かしたり、クイズを解いたり、歌を歌ったり、固めのものをよくかんで食べたりすることが予防になると言われています。
その中でも指先を細かく動かしたり体の動きを細かくコントロールすることは、特に脳に良い刺激になることがわかっています。
ピラティスは正確性や動きの質を重視するエクササイズで、脳をフル活用して全身のインナーマッスルをくまなく使い、細い体のコントロールを通して脳に良い刺激を与え続けることができます。
新しいことにチャレンジすることが大切
今までできなかったことにチャレンジする事も、脳への良い刺激になることがわかっています。
ピラティスは動きの正確性をとおして、今まで出来なかった動きにチャレンジしたり、感じることが出来なかった部分に神経を通していくような作業を通して、脳を進化させていくことができます。
認知症予防にはうつ的症状を予防することも大切
うつ的症状から若年性認知症に移行するケースも少なくありませんので、うつ的症状は改善することが大切です。
うつ的症状は思考が原因という部分的な問題ではなく、呼吸の質が悪い、姿勢が悪い、ブドウ糖の血中濃度が低い、など根本原因は骨格や生理学的な部分のバランスが崩れていることが必ず伴っています。
改善するためには、正しく機能する体(姿勢)をつくることが先決です。
かたまった筋肉をゆるめ、胸が広がり、ホルモン機能が正常化し、血流が増えて栄養が隅々まで行き渡るとともに老廃物がしっかりと排出されると、体調が良く体が軽く感じるようになり、自ずと思考も前向きになっていくのです。