70年前に生まれたピラティスエクササイズは、当時ニューヨークで盛り上がりを見せていたモダンダンスの世界で圧倒的に支持されました。当時のプロダンサーたちは、ダンサーに求められるしなやかな柔軟性や美しい姿勢をピラティス・メソッドが可能にしてくれると確信したのでしょう。
プロダンサーが実践するピラティスをあなたも実践すれば、まさにプロダンサーのようなスラっとした姿勢、クビレのあるウエストライン、よく伸びた四肢、スッキリした鎖骨周りへと体が変化し、あこがれの体型を手に入れられるでしょう。本記事では、ピラティスがなぜバレエダンサーのようなしなやかで美しい姿勢を作りだすのか?、理由を探っていきます。
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美姿勢の基本、緩やかなS字曲線を描く背骨へ
人間の体は非常に機能的に出来ていて、背骨のS字曲線もその代表的なひとつです。生理的湾曲と呼ばれる理想的な背骨の形は、5kg以上ある重たい頭をしっかりと支えるサスペンションの役割をしています。もし仮に背骨が真っ直ぐだったら、動かした途端に背骨は折れてしまうのです。
そんな機能性を持ち合わせた体の中心であり土台となる背骨は、まさに美姿勢の土台となります。
無理なく動ける土台をつくり上げることで、体全体の動きもスムーズになり、美姿勢を楽にキープすることが出来ます。
ピラティスは背骨の流動性を重視し、一骨一骨を意識的に動かせるように訓練します。
今まで幾つかのポイントでしか動かなかった背骨がどこでも動くようになり、しなやかで伸びのある背骨をつくり上げることが出来ます。
美姿勢をキープするインナーマッスルが下腹を凹ませる
自由に動かせるようになった背骨をキープするのは、インナーマッスルと呼ばれる背骨に付いた小さな筋肉です。インナーマッスルの主な働きは、骨の関節が外れてしまわないように固定することで、体を動かすアウターマッスルに対し、姿勢を保持して体の安定化を図ります。
背骨以外の体の深層部に存在するインナーマッスルには、内臓を支えるものもあります。姿勢の悪化とインナーマッスルの衰えにより、重力に負けて垂れ下がっていた内蔵を元の位置へと引き上げ、下腹をへこませるのもインナーマッスルの働きのひとつです。
押しつぶされていた内蔵が元の位置へ収まると、ホルモン分泌系が正常化し、美肌効果にも良い影響を与えます。
美姿勢からよく伸びた四肢によってしなやかさが生まれる
ピラティスは、体の内側から外側へと訓練していきます。体の内部構造が正しく順調に動く状態でないと、外側をよくすることも体型を正すことも出来ないからです。
体の中心を意識しながら、バレエダンサーのように指の先にまで意識を通し、繊細な体感覚を養います。
その結果四肢が伸び、しなやかに動けるようになるのです。
しなやかに動ける体になると、飛び跳ねたり、曲がったり、くねったり、回ったりするのが楽しいと感じる様になるでしょう。
バレエダンサーのようなスリムで、柔軟で、機敏で、優雅な体へと生まれ変わります。
美姿勢により胸が引き上がり綺麗なデコルテへ
きゃしゃなネックレスをつけたり、ドレッシーなワンピースを着こなすためには、デコルテラインを美しくしたいものです。くっきりと鎖骨を浮き上がらせるためには、むくみ解消と姿勢矯正が必要です。
ピラティスは凝り固まった肩まわりや肩甲骨をくまなく動かすことで筋肉をほどき、血流を促すことで同時にむくみを取り除きます。ピラティスの呼吸法で適切な呼吸ができるようになると血流増加とむくみ解消に繋がります。
鎖骨がきれいだと、体重が同じでもスリムでスタイルがよく見えるものです。ピラティスで理想のデコルテラインを手に入れましょう。
美姿勢から生まれる心の安定と自信
ピラティスにより美しい姿勢に改善されると、呼吸が深まり、自律神経が安定します。また、新鮮な酸素が脳や体の隅々まで行き渡ることにより、体全体が活性化し体調がよいと感じるでしょう。
体調がよく心が安定すると自然とポジティブになり、脳が体へ正しい司令を出すことが出来るようになり、体の全機能が充実し始めます。
健康はまさに美姿勢から始まると言っても過言ではないでしょう。